ワカナ真珠生産者の思い

〜 上村真珠社長特別インタビュー 〜

博多港からフェリーで約1時間。
長崎県壱岐の養殖場にて弊社代表が上村真珠の上村社長にワカナ真珠についてインタビューしました。

真珠は巻いていなければ宝石でない

「真珠は巻いていなければ宝石でない」という考えのもと、生産の大半を越物(こしもの)真珠に取り組んでいます。
越物真珠を作るのに、通常の当年物に比べて養殖期間がさらに1年間かかります。
越物真珠は、巻きが厚くなる反面、当年物に比べて倍の大きな漁場が必要となったり、真珠の死亡率が上がったり、真円率(真珠が丸くなる率)が低下したりと、コストとリスクがともないます。
ですが、巻きの厚い美しい真珠を作る、宝石として恥ずかしくないものを作るという思いのもと、越物真珠を作ることに会社をあげて真摯に取り組んでいます。

Q:越しものと当年ものはそんなに違うんですか?

「越しのもは25年経っても美しい」

上村社長:「この真珠は何年ものだと思いますか?」
インタビュアー:「とてもきれいな珠ですね。5年ぐらいですか?」
上村社長:「この真珠は越物真珠に取り組み始めたときのもの。25年経ったものです。25年経っても、美しいです」
インタビュアー:「すごいです」

まず、見た目が違います。プロの目から見ると越物真珠は、当年物と比べ持ったときの重みが違い、またテリが違います。また当年物に比べて劣化しにくいです。

Q:ワカナパールを作る苦労はどんなことがありますか?

「養殖場の半城湾(はんせいわん)に合わせた貝づくりの苦労が多いです。 毎日、貝の変化を見ることが大切です」

貝つくりの苦労があります。一般的には、養殖のもととなる母貝は外部から購入する場合が多いですが、弊社では、真珠の養殖のもととなる母貝を稚貝から育てており、最初から最後まで一貫生産しております。
この真珠の養殖場である半城湾(はんせいわん)は、川が流れておらず、周りの山から養分のみ、塩分濃度が高く、プランクトン少なく、水温が高い環境です。
その環境に耐えられる母貝を一から作ることで、いい真珠作りを目指しています。
どのような母貝が半城湾にあった貝なのか、研究施設を設けて日々研究開発しております。
また、気候は毎年違うので、気候予測しながら貝づくりしています。
毎日の貝の変化を見ることが大切です。

Q:ワカナパールを作る苦労はどんなことがありますか?

「化粧していない生まれたままの姿を 見せたい」

一般的には、調色処理をする真珠が多いのですが、弊社は化粧していない生まれたままの姿を見せたいという思いから無調色真珠にこだわっております。
お客様には、真珠本来の美しさを見ていただきたいです。

Q:ワカナパールの特長として無調色ということがありますが、無調色にこだわるわけは?

「巻き、テリ、透明感がそろった だれが見ても美しいと思うもの」

巻き、テリ、透明感がそろったものです。だれが見てもいいなと思うものです。
真珠は、ダイヤモンドと違って4Cのようなグレーディング評価がつかないので人の目が大切です。
一つ一つ自分の目で見ていいなと思う真珠を作っています。

インタビュアー感想

スポーツマンのようながっしりとした体格で一見強面の印象の上村社長。
お話しするととても温和で優しい親分肌の方でした。
「毎日の貝の変化を見る」という言葉にありましたが、真珠一つ一つが自分の子供をゆっくり時間をかけて大切に育てているようでした。
真珠作りに携わるスタッフへの思いから、いい真珠を作りたいという熱い思いまでお聞きしていてとても共感でき、ワカナ真珠の素晴らしさを改めて感じることができました。